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乾緑郎さん「機巧のイヴ: 新世界覚醒篇」 [本☆☆]


機巧のイヴ: 新世界覚醒篇 (新潮文庫)

機巧のイヴ: 新世界覚醒篇 (新潮文庫)

  • 作者: 乾 緑郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2018/05/29
  • メディア: 文庫



シリーズ第2弾です。100年後の新大陸に舞台を移して機巧人形の伊武を巡る騒動が描かれます。

「あなたは、どなた?」少年が彼女の冷たい体を抱きしめるとき、運命の歯車が廻り始める――。1892年、万博開催を翌年に控え、空前の賑わいを見せる新世界大陸(ムンドゥス・ノーヴス)の都市・ゴダム。万博の利権を巡る人々の争いが繰り広げられる夜、パビリオン「十三層」の頂上で、機巧人形(オートマタ)・伊武(イヴ)が永の眠りから目覚めた。機巧と人間。本当の“心”を持つ者は誰か? 未曾有の世界に魂が震えるSF伝奇小説の傑作!
(出版社HPより)

日本を模した日下國から舞台を新大陸のゴダム(アメリカのシカゴ?)に移しています。
前作に比べると、多少のスケール感はあるものの、SF━特にスチーム・パンクとしての面白さは半減したように思いました。
その意味では前作からの期待感がしぼんでしまいます。

また、前作は人間が伊武に寄せる想いとは対照的に伊武はあくまで機巧人形だったものが、なんだか妙に人間臭くなってしまって、進化なのかもしれませんが、物足りなさを覚えました。

伊武が主人公というよりは、伊武を巡る争奪戦が描かれます。古き良き探偵小説で活劇とでもいいましょうか。ただ、そちらはスケール感は感じませんでした。

次作があるような結末です。1892年の100年後は…。

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恩田 陸さん「ブラック・ベルベット」 [本☆☆]


ブラック・ベルベット (双葉文庫)

ブラック・ベルベット (双葉文庫)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2018/06/13
  • メディア: 文庫



『MAZE』『クレオパトラの夢』に続く神原恵弥シリーズです。ウイルスハンターとかプラントハンターってドキドキします。
しかし、「T共和国のイスタンブール」って、ぼやかす必要あるの?

外資製薬会社に身を置く凄腕ウイルスハンター・神原恵弥。
ある博士の捜索を依頼されてT共和国にやってきたが、博士は殺されてしまう。
一方、この国では全身を黒い苔で覆われて死んだ人間がいるらしい。
ビジネスで滞在中のかつての恋人・橘は不穏な行動を見せる。
恵弥が想像だにしない、これらの背景に存在するものとは――?
(出版社HPより)

イスタンブールからアンカラ、カッパドキア、エフェソス遺跡などT共和国(^^;)の観光を織り込みつつ、都市伝説ともいわれる奇跡の鎮痛剤〈D・F〉を巡る噂、消息を絶った女性研究者、更には同級生で恵弥がT共和国を訪れるきっかけを作った多田の事故の連絡など謎が盛りだくさんです。

相変わらずの女言葉(女性ばかりの家庭環境のせい)でシリアスな場面でもゆるーく感じてしまいます。
けれども、その裏で頭脳明晰さで窮地を切り抜ける算段をしているわけで、物語として面白いです。

回収しきれない伏線や、もやもやした疑問なんかが残り、結末も「え?」というものですが、そこは恩田さんなので…。

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柏井壽さん「鴨川食堂はんなり」 [本☆☆]


鴨川食堂はんなり (小学館文庫)

鴨川食堂はんなり (小学館文庫)

  • 作者: 柏井 壽
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2018/04/06
  • メディア: 文庫



シリーズ5作目です。テンプレートとなった展開は逆に安心するかもです。

「親子丼」「焼売」「きつねうどん」「おでん」「芋煮」「ハヤシライス」の6編が収められています。

連続ドラマ化もされた美味しいミステリー最新作第五弾!
もう一度あの「食」に出会えたら、彼の本当の気持ちがわかると思ったんです――。京都にある看板のない食堂には、思い出の味を求めて今日も迷い人が訪れる。元彼と別れた原因の親子丼、亡き息子の優しさが詰まっていた焼売、妻と息子が好きだったのに、どんな味だったか思い出せないきつねうどん。夕食を家でとらない元夫が毎晩食べていたおでん、遭難しかけた際におばあさんが食べさせてくれた芋煮、ひとめぼれした彼が完成させたかったハヤシライス。盛りだくさんなメニューを鴨川流・こいし親子が今回も見事に捜し出します。
優しさも特盛!
辛くて泣き出しそうな日は、ぜひご来店ください。
(出版社HPより)

相変わらず鴨川流の作るおまかせは読んでいるだけで美味しそうです。

テーマとなる料理も定番ばかりで、依頼人の記憶にはまらないと難しいものばかりで再現は相当大変だろうなと思います。
ま、そこは鴨川流の腕前が発揮されるんですけれど。

依頼人が食を通して過去と向き合うという趣向からは離れていっているように思います。
そうなると、いったい何が言いたいのか…ちょっと不満でした。

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葉室麟さん「螢草」 [本☆☆]


螢草 (双葉文庫)

螢草 (双葉文庫)

  • 作者: 葉室 麟
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2015/11/12
  • メディア: 文庫



16歳の少女が市井の人々の力を借りて危難を乗り越えていく、心が晴れやかになる時代小説です。

切腹した父の無念を晴らすという悲願を胸に、武家の出を隠し女中となった菜々。意外にも奉公先の風早家は温かい家で、当主の市之進や奥方の佐知から菜々は優しく教えられ導かれていく。だが、風早家に危機が迫る。前藩主に繋がる勘定方の不正を糺そうとする市之進に罠が仕掛けられたのだ。そして、その首謀者は、かつて母の口から聞いた父の仇、轟平九郎であった。亡き父のため、風早家のため、菜々は孤軍奮闘し、ついに一世一代の勝負に挑む。日本晴れの読み心地を約束する、極上の時代エンターテインメント。
(「BOOK」データベースより)

序盤で少し急ぎすぎな感じがあったんですが、そういう展開ですか…。

ただ、父が遺した前藩主の不正の証拠を現藩主に届ける手段はご都合主義な感がなくもありません。
わずか16歳の少女がそこまでできるかなー。

菜々のしなやかさと強さが際立つ一方で武士の陰が薄いです。市之進はとっととフェードアウトするし、仙之助は箸にも棒にも掛からないし。
その分、菜々が町で出会う市井の人々が手を差し伸べてくれます。菜々はそれに感謝しながらも自分の力で市之進の子供たちを守り育てます。

だんご兵衛、おほねさん、死神先生、駱駝の親分…聞き間違いにしても面白すぎます。
それを声高にただそうとしない様子も微笑ましいです。

心がゆるやかになる小説でした。


NHKのBSでドラマ化されたみたいですね。
https://www4.nhk.or.jp/P5823/

主演の清原果耶さんは菜々のイメージ通りです。

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五十嵐貴久さん「炎の塔」 [本☆☆]


炎の塔 (祥伝社文庫)

炎の塔 (祥伝社文庫)

  • 作者: 五十嵐貴久
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2018/04/12
  • メディア: 文庫



ノンストップアクション小説です。ぶ厚いのですが一気読みしました。

銀座のランドマーク「ファルコンタワー」。高さ450メートルを誇る日本一の超高層ビルが完成した。オープンの初日、タワーには震災を生き抜いた親子、重病を克服した夫婦、禁断の恋に落ちた教師と女子高生、離婚問題に直面する夫婦など、様々な事情を抱える人たちが訪れていた。そんな彼らに未曾有の大火災が襲いかかった。通称“ギンイチ”銀座第一消防署の若き女性消防士・神谷夏美は猛威をふるう炎の中、死を賭した任務に出動するが―。完璧だったはずの防火設備はなぜ破綻したのか?最上階に取り残された人々の運命は?想像を絶する焔と人間の戦いを描く極上エンターテインメント!
(「BOOK」データベースより)

100階建て、高さ450メートルの新築超高層ビルで発生した火災を巡って消防士たちの奮闘と、巻き込まれた人たちの心情や行動が描かれます。

後書きで「タワーリングインフェルノにインスパイアされた」とありましたが、そのまんま ^^;

我先にと逃げ出そうとする社会的成功者たちの醜さ、子供たちのために犠牲となる尊い姿を見せる老人、責任逃れをした挙句に真っ先に逃げようとするビルオーナー、職業的使命のもと炎に立ち向かう消防士たち。実に様々な人間模様が描かれます。

ただ、登場人物が多すぎて、「そういえばあの人は?」と思い出すこと多々あります。と同時に各キャラクターの印象が薄いです。

様々な伏線が張り巡らされるのですが、だいぶご都合主義的な箇所がありました。

続編があるそうです。次作も楽しみです。

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松尾由美さん「九月の恋と出会うまで」 [本☆☆]


九月の恋と出会うまで (双葉文庫)

九月の恋と出会うまで (双葉文庫)

  • 作者: 松尾 由美
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2016/02/10
  • メディア: 文庫



初読みの作家さんです。
ファンタジー恋愛小説かと思えば、途中からゴリゴリのSFに…。

「男はみんな奇跡を起こしたいと思ってる。好きになった女の人のために」―‐ある日北村志織は、自室の壁の穴から”一年後の今日”を生きているという人物の声を聞いた。「平野です」その人物は、同じマンションに住む男性だという。半信半疑ながら、平野に言われた通りに行動する志織。平野にはある目的があった――「書店員が選んだもう一度読みたい恋愛文庫第1位」に輝いた、時空を超えた奇跡のラブストーリー。
(出版社HPより)

自己評価の低い男女が主人公のせいか、恋愛小説に思えません。
しかもオタク気質の平野がタイムリープによるタイムパラドックスについて語るにつれてSF度が上がっていきます。
でも、ラストは伏線を回収してしっかり恋愛小説になっていました。

志織のアパートの部屋の壁の穴から聞こえてくる男は誰なのか、という推理面でも面白みがありました。平野なのか、アパートのオーナーの孫なのか。

「好きになった女の人のために」という惹句がこの作品を言い表しています。


映画化されていたんですね。
残念なイケメンに高橋一生さん、「ルックスはそこそこ」の志織役に川口春奈さん。…え?
http://wwws.warnerbros.co.jp/kugatsunokoimovie/

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辻村深月さん「家族シアター」 [本☆☆]


家族シアター (講談社文庫)

家族シアター (講談社文庫)

  • 作者: 辻村 深月
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/04/13
  • メディア: 文庫



様々な家族の形を描いた短編集です。

「「妹」という祝福」「サイリウム」「私のディアマンテ」「タイムカプセルの八年」「1992年の秋空」「孫と誕生会」「タマシイム・マシンの永遠」の7編が収められています。

「家族」で起こる、ささやかな大事件。いま一番旬な作家、辻村深月の最新文庫。息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。「夢は学校の先生」という息子が憧れる熱血漢の担任教師は積極的に行事を企画。親子共々忘れられない一年となる。しかしその八年後、担任のある秘密が明かされる(「タイムカプセルの八年」より)。家族を描く心温まる全7編。
近くにいるから傷つけ合う。遠くにいてもわかり合える。
大好きだけど、大っきらい--読めばきっと、あなたの「わが家」に帰りたくなる。
弟はアイドルオタク、姉はバンギャ。趣味も性格も正反対。犬猿の仲の二人は顔を合わせれば衝突ばかり。ある日、盗み見ている姉のブログに不審な投稿を発見してしまった弟。日に日に覇気がなくなっていく姉の様子が気になって仕方ない(「サイリウム」より)。
息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。「夢は学校の先生」という息子が憧れる熱血漢の担任教師は積極的に行事を企画。親子共々忘れられない一年となる。しかしその八年後、担任のある秘密が明かされる(「タイムカプセルの八年」より)。
真面目な姉を鬱陶しく思う妹。
趣味で反発し合う姉と弟。
うまく息子と話せない父。
娘の考えていることが理解できない母……
あなたの家族もこの中に。家族を描く、心温まる全7編。
(出版社HPより)

いろいろな家族が登場します。

年子の中学生姉妹(真面目な姉とファッションに敏感な妹)、ロックバンドの追っかけをしている姉と地下アイドルファンの弟、優等生の娘と学歴コンプレックスの母、担任の教師の憧れから小学校教師を目指す息子とインドア派の大学准教授の父、普通であることがコンプレックスの姉と宇宙を愛する妹、帰国子女の孫娘と祖父、藤子不二雄を敬愛する若い夫婦。

他人が表面からは窺い知ることのできない密接な関係が構築されるのが家族でしょう。
そこには鬱陶しさや対立や葛藤や無関心もあると思いますが、その先に解消があります。(解消しない場合もありますが)

読み手によって親近感を覚える作品があると思います。
それだけで価値があるのかな、と思いました。

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中山七里さん「ハーメルンの誘拐魔」 [本☆☆]


ハーメルンの誘拐魔 刑事犬養隼人 (角川文庫)

ハーメルンの誘拐魔 刑事犬養隼人 (角川文庫)

  • 作者: 中山 七里
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/11/25
  • メディア: 文庫



「刑事 犬飼隼人」シリーズ第3弾です。
社会派ミステリとして読み応えがあります。

病院からの帰り道、母親が目を離した隙に15歳の少女・香苗が消えた。現場には中世の伝承「ハーメルンの笛吹き男」の絵葉書が残されていた。警視庁捜査一課の犬養隼人が捜査に乗り出し、香苗が子宮頚がんワクチン接種の副作用によって記憶障害に陥っていたことが判明する。数日後、今度は女子高生・亜美が下校途中に行方不明になり、彼女の携帯電話と共に「笛吹き男」の絵葉書が発見された。亜美の父親は子宮頚がんワクチン勧奨団体の会長だった。ワクチンに関わる被害者と加害者家族がそれぞれ行方不明に。犯人像とその狙いが掴めないなか、さらに第三の事件が発生。ワクチン被害を国に訴えるために集まった少女5人が、マイクロバスごと消えてしまったのだ。その直後、捜査本部に届いた「笛吹き男」からの声明は、一人10億、合計70億円の身代金の要求だった…。
(出版社HPより)

子宮頸がんワクチン接種による副反応が第2の薬害エイズ事件と言われているそうです。
物語では厚労省と製薬会社と産婦人科学会の産学官による利益供与体制が根底にあって引き起こした事件でした。(現在は状況が変わっているようです)

薬害問題に比重がかかっているように思えました。ミステリ部分の構成、展開、伏線に物足りなさを感じました。

一癖ある犬養隼人の捜査に対してパートナーの高千穂明日香が感情的になるシーンが多々ありますが、実際にそんなに波風たてないでしょう、と思いながら読みました。
そうなるだけの理由も明らかにされず、疑問符がついたままでした。

どんでん返しのネタ━ハーメルンの誘拐魔の正体は早々に気付いてしまいました。動機も含めて。そこが残念です。

で、「ハーメルンの笛吹き男」は?

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中村航さん「年下のセンセイ」 [本☆☆]


年下のセンセイ (幻冬舎文庫)

年下のセンセイ (幻冬舎文庫)

  • 作者: 中村 航
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2018/04/10
  • メディア: 文庫



中村さんらしい恋愛小説です。切なさがひしひしと伝わってきます。

予備校に勤める28歳の本山みのり。たまの休みの楽しみは、気のおけない友達と美味しいお酒を呑むこと。恋は3年していない。そんな時、後輩に誘われ通い始めた生け花教室で、助手を務める8歳下の滝川透と出会う。少しずつ距離を縮めていく二人だったが、進学のため透が地元を離れることになり……。恋に仕事に臆病な大人たちの、切ない恋愛小説。
(出版社HPより)

アラサー女子の恋愛モノというとドラマ「はじこい」のような展開を想像してしまいますが、中村さんらしい繊細で機微に富んだ物語になっていると思います。

年齢的に恋に憶病になっているみのりと、歳の割におちついている透が年齢や距離などの障害を乗り越えていくさまは定番ではあるものの、普遍性があるせいか飽きがきません。

ただ、透のバイト先の隠れ家的バーとか、やや舞台設定がオシャレさを狙いすぎている気もします。

みのりが恋に臆病になった経緯や理由があまりはっきりしないまま、心情だけが切々と語られるのは、あまり共感できず、微かな圧迫感を感じてしまいました。

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三崎亜記さん「手のひらの幻獣」 [本☆☆]


手のひらの幻獣 (集英社文庫)

手のひらの幻獣 (集英社文庫)

  • 作者: 三崎 亜記
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2018/03/20
  • メディア: 文庫



サイキックによるアクションなど、よりSFっぽさが強い作品です。
最近のSFではあまりみなくなったようなテイストです。

「研究所」「遊園地」の中編2作と短編「屋上の波音」が収められています。

動物の「イメージ」を現実世界に召喚し、自在にあやつることができる、異能力者の日野原柚月。彼女は、同じ能力を持つ者たちが所属するハヤカワ・トータルプランニングという会社に勤めている。もともとは動物園などで力を生かしていたが、近年では能力について科学的な研究が進み、各国間での人材開発競争が行われている。
そんななか、新しい「研究所」が建設されることになった。
そこには表出者のパワーを増幅させるための禁断の存在が隠されていて……。
(出版社HPより)

バスジャック』収録の「動物園」や『廃墟建築士』収録の「図書館」にも登場したハヤカワ・トータルプランニングの日野原柚月が主人公です。

とはいえ、『廃墟建築士』を読んでからだいぶ時間が経っていて、日野原柚月も忘れていました。

「表出」という特殊能力を有効に活用する場もない、ある種の閉塞した状態に置かれながらも淡々とした日々を送っていましたが、秘密裏に進行していた国家規模の企みに巻き込まれていきます。

世界観や「表出」という特殊能力の説明が続き、リズムに乗るのにやや時間がかかりました。
けれども、リズムに乗ってからは楽しくてページが進みました。

アクションシーン、といっても観念的なものですが、異能力者同士の戦いも迫力がありました。

一方でハヤカワ・トータルプランニングの社長と日野原柚月の関係がどうなっていくのか、やきもきしながらその先が気になりました。

続編あるのかな。

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