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北森鴻さん「虚栄の肖像 」 [本☆☆☆]


虚栄の肖像 (文春文庫)

虚栄の肖像 (文春文庫)

  • 作者: 北森 鴻
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/09/03
  • メディア: 文庫



深淵のガランス』に続く、佐月恭壱シリーズ第2弾です。

「虚栄の肖像」「葡萄と乳房」「秘画師遺聞」の3編が収録されています。

舞い込んだ不思議な仕事。墓前での奇妙な花宴。そこで依頼されたのは肖像画の修復。報酬は、桜を活けた古備前というが…表題作ほか、藤田嗣治の修復を依頼された佐月が偶然、十五年前に別れた恋人に再会する「葡萄と乳房」。暁斎の孫弟子らしき謎の絵師を探るうちに思わぬ真実が立ち現れる、書き下ろし「秘画師遺聞」の全三篇。北森ワールドに浸る絵画修復ミステリー傑作連作短篇集。
(「BOOK」データベースより)

花師と絵画修復師のふたつの顔を持つ佐月恭壱に持ち込まれた絵画修復の報酬が、古備前の銘品中の銘品の甕だったことから始まる表題作では冬の狐を名乗る女旗師も登場します。
北森さんの作品ではこういったシリーズの垣根を越えたキャラクターの登場が楽しいです。

続く「葡萄と乳房」「秘画師遺聞」では佐月恭壱のある女性への想いが切なく描かれます。
修復作業先の京都で出会った倉科由美子をきっかけに佐月恭壱の過去が明らかになります。

冬狐堂シリーズもそうですが、物語中で展開される情報量が凄まじいです。
美術品の数々の来歴、製作者のプロフィール、修復師の実態と技術などなど。

ミステリというよりも美術品を巡る隠された思惑と駆け引きを楽しみました。

また、バーを経営する朱明花との会話や相棒の前畑善次朗との遣り取りはほっと一息つけて、物語の緩急になっています。朱明花の父の朱大人が登場すると一気に緊張感が高まるんですが。

北森さんの急逝によってシリーズが2作で終わってしまったのが残念でなりません。



今年一年お付き合いくださいまして、ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。

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コメント 3

(。・_・。)2k

本年もお世話になりました
来年も宜しくお願い致します
どうぞ良いお年をお迎え下さい

by (。・_・。)2k (2018-12-31 13:23) 

kiyokiyo

とも〜るさん
こんばんは
来年もよろしくお願いします
よいお年をお迎えくださいね^^
by kiyokiyo (2018-12-31 22:57) 

ネオ・アッキー

明けましておめでとうございます。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
by ネオ・アッキー (2019-01-03 05:28) 

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