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七月隆文さん「天使は奇跡を希う」 [本☆☆]


天使は奇跡を希う (文春文庫)

天使は奇跡を希う (文春文庫)

  • 作者: 七月隆文
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2016/11/10
  • メディア: 文庫



ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の作者の方とは知らずタイトルに惹かれて手に取ってみました。

ミリオンセラー『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の著者が贈る、奇跡の恋物語
瀬戸内海にほど近い町、今治の高校に通う良史(よしふみ)のクラスに、ある日、本物の天使が転校してきた。
正体を知った良史は彼女、優花(ゆうか)が再び天国に帰れるよう協力することに。
幼なじみの成美と健吾も加わり、四人は絆を深めていく……。
これは恋と奇跡と、天使の嘘の物語。
「私を天国に帰して」
彼女の嘘を知ったとき、真実の物語が始まる。
(出版社HPより)

転校生の優花の天使の羽が見えるのは良史と成美と健吾だけ。天国から落ちたという優花を天国に帰すため彼らは手助けをします。

愛媛県今治市が舞台です。
しまなみ海道や今治城など観光名所が目白押しです。観光協会とタイアップしてるんじゃないかと思うくらい。
(アニメ化されたら聖地巡礼のファンとか増えそう)

中盤で告白された事実に大混乱しました。早いんじゃないかと。
語り手も変わり、どうやって着地するのか興味深かったんですが、なるほどそうきたか、と思いつつも鍵となるアイテムが早々に分かってしまって展開が見えてしまって若干弱いかなーと思いました。

突っ込みどころ(天使である必要ある?悪魔との対比?)もあり、悪魔がお人好し過ぎに感じ、全体的に締まらないなあ、という読後感です。

でも、今治に行ってみたいと思わせたのは成功したのかな。

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伊坂 幸太郎さん「アイネクライネナハトムジーク」 [本☆☆]


アイネクライネナハトムジーク (幻冬舎文庫)

アイネクライネナハトムジーク (幻冬舎文庫)

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2017/08/04
  • メディア: 文庫



伊坂さんには珍しい、恋愛をテーマにした連作短編集です。
テーマがなんでも、伊坂さんらしさは変わらず楽しめます。

「アイネクライネ」「ライトヘビー」「ドクメンタ」「ルックスライク」「メイクアップ」「ナハトムジーク」の6編が収録されています。

ここにヒーローはいない。さあ、君の出番だ。
奥さんに愛想を尽かされたサラリーマン、他力本願で恋をしようとする青年、元いじめっこへの復讐を企てるOL……。
情けないけど、愛おしい。
そんな登場人物たちが紡ぎ出す、数々のサプライズ!!
伊坂作品ならではの、伏線と驚きに満ちたエンタテイメント小説!
(出版社HPより)

物語ごとに主人公が変わるのですが、連作という体裁をとっています。
人と人が出会い、交錯してなにかが起こる、でも大掛かりなものではなく、なんてことのないエピソードの積み重ねと何気ない会話の遣り取りで物語が流れるのですが、それがしっかりと伏線になっています。
このあたりの仕掛けがうまいです。

殺し屋もアクの強いキャラも出ませんが、却って気楽に物語を楽しむことができました。

最後の「ナハトムジーク」は総まとめ的な作品で、「あれ、誰だっけ?」という人もちらほら…。

映画化されるようです。うん、イメージ通りのキャストです。
https://gaga.ne.jp/EinekleineNachtmusik/

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朝吹真理子さん「流跡」 [本☆☆]


流跡 (新潮文庫)

流跡 (新潮文庫)

  • 作者: 朝吹 真理子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/05/28
  • メディア: 文庫



想像力の奔流になすすべもなく一気読みしました。

表題作と短編「家路」が収められています。

ヒト、密書、スーツケース。夜な夜な「よからぬもの」を運ぶ舟頭。雨上がりの水たまりに煙突を視る会社員。漂着した島で船に乗り遅れる女。私はどうしてここにいるのか。女房を殺したような、子どもの発話が遅れているような、金魚が街に溢れている、ような――。流転する言葉をありのままに描き、読み手へと差し出した鮮烈のデビュー作。芥川賞受賞前夜の短篇「家路」を同時収録。
(出版社HPより)

ストーリイらしいストーリイはありません。
夢のような、幻想のようなシーンが次々と現れては消えていきます。

面喰うと同時にその流れに引きずり込まれていきます。
「なんじゃこりゃ」と思うのと同時に言葉のひとつひとつが安易で適切で、時に意表を衝く選択で、たまに想像すらしていなかった表現で情景が描かれます。

ただただ流されるだけの物語でした。
そして、頭が疲れた…。

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北見ハッカ通商のMentab(メンタブ) [お店]

フ●スクとかミ●ティアに入っている人工甘味料が気になって、できるだけ入ってないものを探してみました。

https://e-hakka.com/products/detail.php?product_id=87
【北海道産和種ハッカ】配合のミントタブレット菓子。

b01_144848.jpg

ミント感はそれほど強くはないのですが、人工甘味料にありがちな舌に残る甘さがなくすっきりします。

北海道どさんこプラザで扱っているようです。
(有楽町にはなかったですが)
https://www.dosanko-plaza.jp/

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三上延さん「江ノ島西浦写真館」 [本☆☆]


江ノ島西浦写真館 (光文社文庫)

江ノ島西浦写真館 (光文社文庫)

  • 作者: 三上 延
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2018/06/12
  • メディア: 文庫



『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズの三上さんの作品です。
写真館という、古書店にどこか通じるものがある店が舞台のミステリです。

江ノ島の路地の奥、ひっそりとした入り江に佇む「江ノ島西浦写真館」。百年間営業を続けたその写真館は、館主の死により幕を閉じた。過去のある出来事から写真家の夢を諦めていた孫の桂木繭は、祖母の遺品整理のため写真館を訪れる。そこには注文したまま誰も受け取りに来ない、どこか歪な「未渡し写真」の詰まった缶があった。繭は写真を受け取りに来た青年・真鳥と共に、写真の謎を解き、注文主に返していくが――。
写真に秘められた痛みや切なさを『ビブリア古書堂の事件手帖』の三上延が描く、ビターであたたかな青春ミステリ。
(出版社HPより)

桂木繭と永野琉衣を中心にした物語かと思ったら、違いました。
もちろん繭と琉衣の過去のいきさつと離れてしまった原因(繭がカメラから離れてしまった原因でもあります)から2人の関係を解きほぐす過程もありますが、むしろ未渡しの写真に隠された謎解きを真鳥秋孝とともに進めるミステリでした。

ミステリの謎解きはダークです。ダークなりに犯人(といえるか)に狂気か哀情がほしかったです。そのほうが盛り上がったのではないでしょうか。あっさりした結末だっただけに肩透かしをくらった印象でした。

また、繭をはじめとして登場人物たちの醜さが過去の過ちとともに描かれます。
けれども醜さが生み出した罪と繭が向き合って昇華したのかというとそこまで到達していなかったように思いました。

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新海誠さん「小説 言の葉の庭」 [本☆☆☆]


小説 言の葉の庭 (角川文庫)

小説 言の葉の庭 (角川文庫)

  • 作者: 新海 誠
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
  • 発売日: 2016/02/25
  • メディア: 文庫



映画の空気感はそのままに、より深い物語世界を味わえます。

また会うかもね。もしかしたら。雨が降ったら―。雨の朝、静かな庭で2人は出会った。靴職人を志す高校生の孝雄と、謎めいた年上の女性・雪野。迷いながらも前に進もうとする2人は、どこへ足を踏み出すのか。圧倒的な支持を受けた劇場アニメーション『言の葉の庭』を、新海誠監督みずから小説化。アニメでは描かれなかった人物やエピソードを多数織り込み、小説版ならではの新たなる作品世界を作り上げた傑作。
(「BOOK」データベースより)

映画では孝雄と雪野のほぼ2人の逢瀬と生活のシーンだけでしたが、小説では孝雄の母と兄、兄の恋人、雪野の同僚であり元恋人といった人々の視点で彼らが描かれていて、孝雄と雪野の姿がよりくっきりと浮かび上がってきます。

靴職人を目指す孝雄と雨の公園の東屋で朝からビール缶を傾ける雪野との出会いと互いが惹かれていく様子と別れが万葉集の歌をベースに丁寧に描かれます。
その光景の描写は映画の緻密な描写に劣らず鮮やかにイメージができます。平易で彩りのある文章ゆえかもしれません。

また、映画とは違う(ような)小説版のエンディングは2人の希望にも取れ、清々しい読後感でした。

小説を読むことで原作(?)の映画の見方が変わるかもしれません。
もう一度映画を見てみよう。

雨の新宿御苑がモデルになっています。近いし、行ってみようかな。
巡礼者がたくさんいそうですが。。。

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新城カズマさん「サマー/タイム/トラベラー 2」 [本☆☆]


サマー/タイム/トラベラー (2) (ハヤカワ文庫JA)

サマー/タイム/トラベラー (2) (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 新城 カズマ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2005/07/21
  • メディア: 文庫



がっつりタイムトラベラーものです。
好き嫌いの分かれる小説ですが、個人的には好きな部類です。

無数の時間SFを分析し、県道での跳躍実験をくりかえすなかで、自らの能力を自覚していく悠有。いっぽう、辺里の町では不穏な出来事が進行していた──続発する放火事件と謎の脅迫状。やがてぼくらは、悠有が一度も過去へ跳ばないことに気づいてゆく。そして花火大会の夜、悠有が姿を消した──。
(出版社HPより)

地方都市である辺里市に暮らす5人の高校生、卓人、悠有、響子、コージン、涼によるひと夏の物語です。

頭脳明晰な高校生たちが刺激の少ない閉鎖的な地方都市に辟易しながら、悠有の身に起きたタイムトラベル(というか、タイムスリップ)をきっかけに〈時空間跳躍少女開発プロジェクト〉という計画を進めます。
並行して連続放火事件と悠有に宛てられた脅迫状の差出人探しが絡みます。

作中で登場人物たちが膨大な量のSF作品や科学知識を披露しますが、まあ、斜め読みしても大丈夫だと思います。(だいぶページを取っているけど)

姿を消した悠有と”取り残された”仲間たちという終幕が比喩的でもあります。
頭が良くて皮肉屋の主人公や地縁に縛られた友人たちと、数秒間でも未来に進むことのできる悠有という対比はジュブナイル小説として読むこともできると思います。
そんな彼らの屈折具合が切ないです。

ストーリイ的にはシンプルで読後感もよかったです。

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LA SOEUR(ラ スール)のカヌレ [お店]

福岡にあるカヌレ専門店だそうです。

カヌレとはフランスの伝統的な洋菓子なんだそうです。

定番のスペシャリテカヌレをいただきます。

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ずっしりとした重みがあり、表が硬くてナイフを入れるのに結構難儀しました。
生地はもっちりとしていてプリンのような味わいです。
シンプルで素朴なお菓子ですね。

ご馳走様でした。

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東川篤哉さん「ライオンの歌が聞こえる 平塚おんな探偵の事件簿2」 [本☆☆]


ライオンの歌が聞こえる 平塚おんな探偵の事件簿2 (祥伝社文庫)

ライオンの歌が聞こえる 平塚おんな探偵の事件簿2 (祥伝社文庫)

  • 作者: 東川篤哉
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2018/07/12
  • メディア: 文庫



生野エルザ シリーズ第2弾です。
エルザと美伽のコンビに磨きがかかっています。

「亀とライオン」「轢き逃げは珈琲の香り」「首吊り死体と南京錠の謎」「消えたフィアットを捜して」の4編が収められています。

“雌ライオン”こと名探偵・生野エルザと猛獣使いの助手・川島美伽のもとには日夜、風変わりな依頼が舞い込む。ある日、地元の女子大生から“恋人の聖地”で元彼と永遠の愛を誓って鍵をかけた南京錠を外してほしいと頼まれる。二人は任務を遂行するが、後日彼女は密室状態の部室で首を吊って死んでいて…!?(「首吊り死体と南京錠の謎」)湘南の片隅で本格推理が光る、ガールズ探偵ミステリー!
(「BOOK」データベースより)

東川さんらしいバカミスです。おバカではあるんですが、しっかりミステリしているので読んでいて気が抜けません。
今回も謎解きを楽しみました。

ただ、「消えたフィアットを捜して」については早くにトリックがわかってしまいました。
ま、そういうこともありますよね。

烏賊川市シリーズに比べるとキャラが弱いかな、と思います。
おバカでスイッチが入ると鋭い探偵と、振り回され系の助手に、お間抜けな刑事という組み合わせは同じなんですが、鵜飼探偵ほど突き抜けた感がないのがそう思うのかもしれません。

とはいえ、続編も楽しみです。

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樋口有介さん「遠い国からきた少年」 [本☆☆]


遠い国からきた少年 (中公文庫)

遠い国からきた少年 (中公文庫)

  • 作者: 樋口 有介
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2018/04/20
  • メディア: 文庫



「風町サエ」シリーズ第2弾です。
『笑う少年』を文庫時に改題したそうです。
うーん、『笑う少年』のほうがよかったかな。

法律事務所で調査員として働く風町サエは、服役経験のあるシングルマザー。今回の依頼者は、アイドル候補生が店員の安売りピザ店で大儲けをした男。自殺した少女の両親から要求された一億二千万円の賠償金を減額させたいという。調査を進めるうち、ある人の過去にも迫っていくことになったサエは―。
(「BOOK」データベースより)

「オースペ」というアイドルグループがどうしても某グループを思い出します。
まあ、ビジネスモデルとしては「オースペ」のほうがえげつないんですが。

小田崎貢司の依頼を受けて調査に乗り出した風町サエは、別の依頼で小田崎貢司の過去を探ることになります。
ところが、小田崎貢司は得体の知れない男でサエに尻尾を掴ませません。

僅かな手掛かりを辿って、長崎の五島列島で真相に辿り着きますが…。

サエの語り口が樋口さん作品ならではのハードボイルドになっています。
今回も曲者揃いの登場人物たちを向こうに回してサエが活躍します。

決してすっきりとする結末ではありませんが、妥当な落としどころなんだろうな。

合間合間に登場する溺愛する一人息子との遣り取りがほっとします。

次回作も楽しみです。

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